Apr 15 2015

ヒラリー・クリントンのロゴ論争について

ヒラリー・クリントン
ヒラリー・クリントンが大統領選出馬を正式に表明しました。上のロゴはヒラリー・クリントンがウェブサイト等で発表したキャンペーン「ロゴ」です。アメリカ人ではない僕でも何となく意味はわかります。赤と青はアメリカの色で「H」はヒラリーの「H」。右向きの太い矢印が力強い前進を表しているのだろう。簡潔で美しいデザインだと思った。そして、アメリカYahoo!の記事に目が止まった。

Hillary Clinton’s logo gets mixed reviews from design experts

というタイトルの記事だ。「デザインのプロによるヒラリーロゴの感想いろいろ」という感じでしょうか。
僕は英語ができないので、Yahoo!翻訳で読んでみた。

While Hillary Clinton’s presidential campaign did not come as a surprise to many, the design of her logo – a large, uppercase blue colored letter H, with a horizontal red arrow pointing to the right – is unexpected.

「ヒラリーの出馬は想定内だが、彼女のロゴデザイン(青字のHに赤の矢印)は予想外だった。」
くらいの意味だろうか。

いくらアメリカといえど、こういうロゴのデザインは大統領選では珍しいらしい。通常、もう少し愛国的なモチーフ(星とかストライプとか)を使うそうな。

アメリカのtwitterでは「FedExやん!」とか「『病院はコチラ』やん!」とか「ヒストリーチャンネルかよ!」とか突っ込まれてるらしい。アメリカの面白いところはFedExのロゴをデザインした人にまでちゃんとインタービューしているところ。

Lindon Leader, the designer who created the FedEx logo, told Business Insider he doesn’t think Clinton ripped off his design. However, he clearly is not a fan of her logo, which he described as “disappointing, amateurish, clumsy and decidedly static.”

FedExのロゴデザイナー、リンドン・リーダーはこう言いました。
「パクったとは思わないよ。でも期待はずれだし、なんか素人っぽいし、下手だし、まぁ要はツマンナイよね」
……その後もなかなか辛辣なコメントが続いているようです。Yahoo翻訳をもってしても難しくて読解できませんでしたが、なんか厳しいこと言ってるのはわかる。

次にミシガン大学のグラフィックの教授は
「赤い矢は共和主義者を連想させるからリベラルは嫌がんじゃないの?色を逆にすれば良いんじゃね?」
みたいなことを言ってるみたい。

もちろん賛成意見もありまして、ランドー・アソシエイツ*のクリエイティブ・ディレクターは
「進歩的でモダンじゃね?『前進』は強力な声明だべ。星とシマシマに頼らないのはクレバーだし力強い感じがするっしょ?」
みたいなことを多分言ってます。
*ランドー・アソシエイツはブランディングとかコンサルで超有名で超クリエイティブな超企業です。

SVA(ニューヨークのデザインの学校)の偉い先生は、
「私はこのロゴ好きよ〜。でもこのロゴが嫌いな人の気持ちもわかるわ〜。これまでに見たことが無いんだもの〜。だから私は好きなのよ〜。慣例に左右されない大統領候補が必要ってことじゃないの〜。」
みたいなことを多分言ってます。

僕はここで書かれていることにはさほど関心は無い。僕がとても羨ましく感じるのは、Yahoo!とかのトップ記事にグラフィックデザインの話題が出て、それをたくさんの人たちがマジメに議論を交わしていることだ。アメリカ人は結構マジメにロゴとかグラフィックとかの持っている力を信じていて、そこに強い関心を持っているように僕には映る。

僕が不勉強なのかもしれないけど、日本ではデザイン批評があまり無いような気がしている。竹尾賞は素晴らしいのだけど、公募がなくなったのがちょっと寂しい。批評もされないモノに存在価値があるのだろうか、と考えると背筋が寒くなる。

そりゃできれば批評なんかされたくはないんだろうけど。

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ヒラリー・クリントンのロゴ論争について
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ヒラリー・クリントンが大統領選出馬を正式表明。彼女のキャンペーン用のロゴがアメリカで話題になっているようです。
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